Metropolitan Sterilization Society

第12回首都圏滅菌管理研究会 ポスター演題抄録

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(1001) 全国規模のアンケート調査から知りえた用手洗浄方法/洗剤の実態と改善策

◯石垣 絵里1, 伏見 了2, 岡本 昇3, 西川 優子3

1ワタキューセイモア株式会社 東京支店 営業部 業務課, 2ワタキューセイモア株式会社 業務本部 請負事業部 学術担当, 3ワタキューセイモア株式会社 業務本部 請負事業部 教育課
【はじめに】
平成28年12に全国の134病院(内訳;北海道・東北 20、関東・中部 51、近畿・中国・四国 54、九州 9)の病院に対して、用手洗浄方法と使用洗剤に関するアンケート調査を実施し、その結果、知りえた実態と改善策について報告する。
【調査項目】
年間手術件数、洗剤(メーカ名、種別)、洗剤の希釈率、温度管理の有無、交換頻度、などである。
【結果】
調査病院の年間手術件数は8,001以上が8%、5,001から8,000が15%、3,001から5,000が30%、1,001から3,000が34%、1,000以下が13%であった。1病院が消毒薬を使用し、家庭用洗剤は6病院で使用されていた。恒温槽の使用は62病院(44%)であった。医療用酵素洗剤をスポンジに直接注入している病院が37(26%)存在した。恒温槽中洗剤の交換頻度では13病院(21%)が随時(汚染の程度で判断)であった。
【改善策】
消毒薬の使用は病院の指示ではあるが、決して容認できることではなく、直ちに担当看護師長、感染管理認定看護師と面談して医療用酵素洗剤に変更した。恒温槽の使用は半数以下であり、酵素の能力を十分に発揮させるためにも採用を推進させる必要がある。洗剤の汚染を目視で判断して交換している病院では、洗剤の汚染の程度と洗浄力の関係を検証する必要があると思われる。家庭用洗剤は安価なことから使用を指示されているが、基本的な洗浄力を評価する必要があり、また、酵素洗剤の原液使用についても希釈率と洗浄力の関係を確認すべきと思われる。最後に、一部の酵素洗剤説明書に水素イオン濃度の標記として「PH」や、「制泡性で濯ぎが簡単」などの誤った記載があり、製造元には正確な情報提供をお願いする。

 
(1002) 止血鉗子汚染モデルを用いた多施設間における洗浄試験結果について

◯三軒 隼人1, 藤田 敏1, 原田 陽滋1

1クリーンケミカル株式会社 技術部
【背景および目的】
2012年に大阪で開催された第13回滅菌供給業務世界会議(WFHSS 2012)にて、止血鉗子汚染モデル用いた多施設間にける洗浄試験結果(2009~2012年)についてポスター発表を行った。発表後も洗浄試験を継続して実施しており、今回2013年から2016年までの結果を集計し、洗浄工程や洗浄性に関する傾向を得たので報告する。
【試験方法】
汚染モデルは、決められた一頭の羊から採血した血液を止血鉗子のボックスロック部に50μl塗布し、25℃・75%RH環境下で24時間置き、固定具にセットしたものを真空包装し、試験日に合わせて各施設へ送付した。施設では、汚染モデルを袋から取り出し、そのまま洗浄装置(ウォッシャーディスインフェクタ)で洗浄を行った。洗浄乾燥後、汚染モデルを返却用ビニール袋に入れ、洗浄工程や洗浄装置について記載した記録用紙とともに回収した。
残留タンパク質の定量はISO15883に準拠したオルトフタルアルデヒド法を用いた。
【結果および考察】
2009年から2012年の4年間に洗浄試験を行った施設数は89施設であったが、2013年から2016年の4年間では164施設であり、約2倍に増加していることが判った。これは医療現場における滅菌保証のガイドライン2010および2015が発刊され、その中に疑似汚染物を用いた洗浄効果試験の方法が記載されたことにより、洗浄に対する関心が高まったことも一つの要因であろうと推測される。また、洗浄工程においては、2009年から2012年まではアルカリ洗浄剤で高温洗浄を採用してる施設が多かったのに対し、2013年か2016年ではアルカリ洗浄で中温(50~60℃付近)を採用している施設が増加している傾向が見られた。

 
(1004) 当施設での洗浄の取り組み

◯小山 貴一1

1昭和大学江東豊洲病院 中央材料部 (株)リジョイスカンパニー
【背景】
器材の紛失を早期に気付き未然に防ぐこと、また迅速な対応が必要な器材を安全かつ迅速に対応することは、滅菌供給業務を行なう立場からは重要な問題である.
しかし、業務量の増加やスタッフの入れ替えによる連携ミス・平均年齢の上昇・個人差等により作業の精度は、バラつきがあるのが現状である。
以上の事から、業務の高い精度での均一化を図ることを目的として、当施設で行っている取り組みを報告したい。
【取り組み】
1.器材の紛失防止策
【1】手術室での器械の術後カウント
【2】中材洗浄室にて2名での器械をカゴからカゴへ移動させながらのカウント
【3】写真付き用紙を用いてのカウント
2.迅速な対応が要求される器材の周知と運用
【1】手術前日の中材スタッフミーティングにて周知
【2】不在スタッフにも伝わるよう用紙に記載
【3】手術室リーダー看護師に詳細を伝える
【4】担当の外回り看護師に予め伝え、該当器械の迅速な対応の依頼
【結語】
以上の取り組みにより、1.紛失が発覚した場合の捜索箇所の範囲を狭める。2.余裕を持った洗浄滅菌時間の確保。が可能となった。今後もより安全な滅菌供給業務を目指し取り組みを続けて行きたい。

 
(1005) ATP+AMPを指標とした長軸綿棒による上部・下部消化管チャンネル内の汚染と再生処理後の清浄度評価(基準値)

◯戸曽 真奈美1, 中田 精三2, 大迫 しのぶ3, 伏見 了4, 大町 智之5, 高橋 遼平5, 岡本 昇6

1ワタキューセイモア株式会社 関東支店, 2市立伊丹病院 事業管理者, 3市立伊丹病院 看護部, 4ワタキューセイモア株式会社 業務本部 学術担当, 5ワタキューセイモア株式会社 業務本部 請負事業部 滅菌管理課, 6ワタキューセイモア株式会社 業務本部 請負事業部 教育課
【目的と背景】
消化管に発生した癌などの診断や治療に内視鏡は不可欠な医療機器である。内視鏡挿入部には直径が5mm以下のアクセサリーチャンネルが内蔵されているが、洗浄後でもチャンネル内部に汚染物が残留する場合があり、交差感染防止の観点から、内部の清浄度を評価する必要がある。
【方式】
長さ400mmの軸先端に上部用では直径2.8mm、下部用は3.2mmの綿球を装着させた長軸綿棒を、チャンネル先端から挿入して引き抜き、綿球に付着したアデノシン三リン酸(ATP)とアデノシン一リン酸(AMP)を生物学的発光法で測定した。
【結果】
患者から抜去直後の上部消化管ではATP+AMPが平均値291,866RLU(N=15、標準偏差291)を示し、下部では平均値66,223RLU(N=19、標準偏差46,080)であったが、再生処理後には0.04%以下に減少した。伊丹病院で使用している15本の上部内視鏡の中から、再生処理後の1本を順に選び、11ヶ月間測定すると平均値34.4RLU(N=206、標準偏差32.9)であり、同様に11本の下部内視鏡では8ヶ月間の測定で平均値10RLU(N=163、標準偏差9.7)であった。
【結論】
伊丹病院では長期間の測定成績をもとに、再生処理後チャンネル内のATP+AMP基準値を平均値+2標準偏差、つまり上部が100RLU、下部を30RLUに決定した。

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